PS3 Linuxを一通り使ってみる
出典: PS3 Linux Information Site / Cell/B.E.のパワーを体験しよう
Fedora Core版のPS3 Linuxインストールの最後のページとして、PS3 Linuxの独自ユーティリティや、PS3 + Fedora Core環境でLinuxを使うのに最低限必要となりそうないくつかのTipsを紹介します。
一般的なLinuxの設定項目についても部分的に触れていますが、LinuxやFedora Coreに関するより詳細な情報については、専門の書籍やWebページを参照してください。また、Yellow Dog Linux for PS3のカスタマイズやYDLのデスクトップEnlightenmentの設定などについてはYDL 5.0のカスタマイズのページを参照してください。
目次 |
ゲームOSとLinuxを切り替える
- Linuxが起動しているところからゲームOSに切り替えるには、PS3独自のユーティリティであるboot-game-osコマンドを実行します。
- # boot-game-os
- なお、boot-game-osコマンドの実行にはroot権限が必要です。また、"Command not found"と怒られてしまう場合、"/sbin/boot-game-os" のように絶対パスでコマンドを実行してください。
- boot-game-osコマンドを実行すると、Linuxが終了してゲームOSが起動します。
強制的なゲームOSへの切替え
- rootのパスワードを忘れてしまったり、インストール失敗などによりシステムがおかしくなってしまったりした場合、電源を一度切ったあと、電源起動時に「ピッ」と音がするまで(約5秒間)電源ボタンにさわり続けてから手を離してシステムを起動すると、無条件でゲームOSから起動することができます。(この方法で起動した場合、システムの一部の設定が出荷時の状態に強制的に戻されますので注意してください。)
- ゲームOSに切り替えた後にまたLinuxを起動したい場合、XMBから[設定]→[本体設定]→[優先起動システム]を選び、優先起動システムを「PS3」から「他のシステム」に切り替えなおす必要があります。他のシステムに切り替えたあと、コントローラのPSボタンを長押しするなどして電源を切り、再び電源を入れなおすとLinuxが起動します。
PS3の電源を切る
- Linuxの使用を終えてPS3の電源を切りたい場合、シェルプロンプトからhaltコマンドを入力してLinuxを終了させてください。Linuxが終了すると自動的に電源も切られます。
- # halt
BD/CD/DVD/USBメディアを使う
- GnomeやEnlightenmentデスクトップを起動している場合、デスクトップ上のコンピュータ(Computer)アイコンをダブルクリックすると、現在本体に挿入されているCDやDVD、USBメディアの一覧を参照することができます。
- メディアを挿入している状態でコンピュータフォルダ内のメディアのアイコンをダブルクリックすると、メディア内のファイルにアクセスすることができます。
XやGnomeが起動していない状態でBD/CD/DVDにアクセスする
- コマンドラインからBD/CD/DVDなどのメディアにアクセスするには、BD/CD/DVDなどのメディアを本体に挿入したあとに、/dev/cdrom ドライブを適当なディレクトリにマウントする必要があります。次の例では、/media/cdrom というディレクトリを作成してそこにBD/CD/DVDメディアをマウントしています。
- # mkdir -p /media/cdrom (最初に一度だけ必要)
- # mount /dev/cdrom /media/cdrom
- マウントすると、BD/CD/DVDなどのメディアの内容がマウントしたディレクトリ以下に見えるようになります。
- 使い終わったメディアを取り出すには、ejectコマンドを実行します。
- # eject
DVDからのRPMの追加インストール
- Fedora Core 5のインストールDVDをマウントすると、yumコマンドでRPMパッケージを追加インストールすることができます。最初のインストールで最小限の構成を選んだ場合などに便利でしょう。
- たとえば、次の例ではマニュアルを表示するmanコマンドを追加インストールしています。
- # yum install man
- yumコマンドの詳細については、別途manやWebのドキュメントなどを参照してください。
ビデオモードを動的に切り替える
- 起動時にではなく、起動後にPS3のビデオモードを動的に切り替えるには、PS3独自のユーティリティであるps3videomodeコマンドを使います。たとえば、ビデオモードを720p/60Hz(モードID:3)に切り替えるには、シェルプロンプトから次のように入力します。
- # ps3videomode -v 3
- 注:Xやgnomeを起動しているところでモードを切り替えると画面が乱れるので注意してください。コンソール画面での切り替えをお勧めします。
- 注2: コンソールからビデオモードを切り替えたあとに他のバーチャルコンソールに画面を切り替えると、表示が乱れることがあるようです。ps3videomodeをそのコンソールで実行すれば直ります。
- 指定できるビデオモードについては、PS3 Linuxを高解像度で起動するを参照してください。また、ps3videomodeコマンドに-hオプションをつけて起動すると簡単なヘルプが表示されます。
- 表示がおかしくなってしまった場合、次のようにすることでビデオモードを一度デフォルトにリセットすることができます。
- # ps3videomode -v 0 -f
- 引数をなにも指定しないでps3videomodeを実行することで、現在のビデオモードを調べることができます。
ネットワークに接続して利用する
- ネットワークに接続して利用する場合、IPアドレスを設定してネットワークを使えるようにする必要があります。
- DHCPが利用可能なネットワークに接続している場合、シェルプロンプトからdhclientコマンドを実行することでIPアドレスを自動的に取得することができます。
- # dhclient
- 起動時に自動でDHCPでアドレスを取得したり固定のIPを設定したりしたい場合、Gnomeのメニューバーから [System (デスクトップ)] → [Administration (管理)] → [Network (ネットワーク)] を選択するなどして適切なネットワーク設定を行ってください。
- 注:dhclientをすでに実行していた場合、まずdhclientプロセスをkillする必要があります。"ps -ef | grep dhclient"のようにしてdhclientのプロセスIDを調べて、"kill プロセスID"としてプロセスを殺してください。
- 注:上記のネットワーク設定ツールを使ってDNS設定項目からホスト名を変更した後は、ウインドウの起動ができなくなってしまうことがあります。その際は一度ログアウトしてからstartxでGnomeを再起動してください。
- 注:ミニマムインストールしている場合、これらのスクリプトもインストールされません。ネットワーククライアントもほとんどインストールされませんので、ネットワークを使いたい場合はフルインストールを選択することをお勧めします。
一般ユーザとしてLinuxを利用する
- インストール直後にはrootユーザ(特権ユーザ)としてLinuxを使うことができますが、Linux的に使う場合は通常の作業は一般ユーザとして行う方が普通でしょう。
- ユーザを新しく作成するには、普通のLinuxと同様にadduserコマンドを使うことができます。たとえば次の例では test というユーザを作成し、新しいパスワードを設定しています。
- # adduser test
- # passwd test
- Changing password for user test.
- New UNIX password:
- 一般ユーザとしてGnomeやその他のアプリケーションを利用する場合、/tmpディレクトリにroot以外のユーザが書き込めるようになっている必要があります。kbootからFedora Coreをインストールした場合、デフォルトでは/tmpにroot以外のユーザに書き込み権限が与えられていませんので注意してください。/tmpディレクトリの権限設定を変更するには、rootユーザとして以下のようにchmodコマンドを実行します。
- # chmod 1777 /tmp
- あとは、普通に新しく作ったユーザとしてログインし直せば一般ユーザとしてLinuxを利用できます。
- localhost login: test
- Password:
- [test@localhost ~]$ startx
日本語キーボードを使う
- インストール直後は、キーボード配列が英語配列に設定されています。
- 日本語キーボードを使えるように設定するには、system-config-keyboardコマンドを実行して矢印キーでJapaneseを選択し、TabキーでOKを選択して終了します。
- # system-config-keyboard
- あるいは、Gnomeセッションのデスクトップで、[System (デスクトップ)] → [Administration (管理)] → [Keyboard (キーボード)]を選択し、Japanese (日本語)を選択して終了します。
XやGnomeで日本語を入力する
- Gnomeのメニューを日本語化したり、XやGnomeを起動している画面で日本語を入力できるようにするには、Gnomeのメニューバーから [System (デスクトップ)] → [Administration (管理)] → [Language (言語)] を選択し、Japaneseを選びます。そのあと、一度 Gnome をログアウトしてからstartxを起動し直せば日本語環境になります。
- 日本語入力としてはデフォルトでSCIMが起動します。日本語キーボードを使うように設定した場合、半角/全角キーを押すと日本語入力モードに切り替わります。英語キーボードではCtrl-スペースで切り替わります。
メモリを節約する
PS3にはあまり多くのメモリが搭載されていませんので、不要なメモリを使わないように節約しないと すぐにメモリが足りなくなってしまいます。
Xサーバのシャドウバッファを無効にする
- PS3のXサーバは、デフォルトでフレームバッファのためのシャドウバッファをメモリ中に確保しています。これをやめるだけで、Xサーバのメモリ消費を半分以下におさえることができます。
- シャドウバッファを使わないようにするには、rootユーザとして/etc/X11/xorg.confファイルをエディタなどでオープンし、次のような行を探して
Section "Device"
Identifier "Videocard0"
Driver "fbdev"
EndSection
- Section と EndSection の間に次のような行を挿入します。
Option "ShadowFB" "false"
- 変更を保存したら、Xサーバを再起動してください。
不要なサービスを止める
Linuxをfullでインストールすると、最初からかなり多くのサービスが自動的に起動されるように設定されています。 必要のないサービスは起動しないように設定を変更することで、使用メモリをある程度節約することができます。
サービスの起動を管理するには、chkconfigというコマンドを使います。
サービスの一覧を参照する
Gnomeターミナルなどを開き、rootユーザとしてchkconfigコマンドを次のように実行すると、インストールされているサービスの一覧を参照できます。
$ su パスワード(P): # chkconfig --list NetworkManager 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off NetworkManagerDispatcher 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off anacron 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off atd 0:off 1:off 2:off 3:on 4:on 5:on 6:off autofs 0:off 1:off 2:off 3:on 4:on 5:on 6:off avahi-daemon 0:off 1:off 2:off 3:on 4:on 5:on 6:off avahi-dnsconfd 0:off 1:off 2:off 3:off 4:off 5:off 6:off bluetooth 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off ...
chkconfigコマンドの出力結果は、1行で1つのサービスの起動状態を示しています。各行は次のような情報を示しています。
サービス名 ランレベル(0-6):サービス起動設定(on/off)の列挙
ランレベルはLinuxの起動状態を示しており、0から6までの数値を取ります。0と6はそれぞれ停止状態と再起動状態を示すので、1から5までのランレベルで「on」と表示されているサービスが起動時に自動的に実行されることになります。
サービスの起動設定を変更する
ある特定のサービスを起動しないようにする(offにする)には、chkconfigコマンドを次のように実行します。
# chkconfig サービス名 off
上のように実行すると、ランレベル2から5までのランレベルに対する起動設定がまとめて変更されます。 例えば、ごく普通のエンドユーザとしてLinuxを使うのであれば、IBM Power RAID用のサービスであるiprdump, iprinit, iprupdateや、印刷のためのサービスcups, cups-config-daemon、マルチキャストDNS用のサービスavahi-daemonのようなマルチキャストDNS用のサービス、メールサーバsendmail、NFSやNISを使うときに必要になるサービスportmap, nfslock, rpcgssd, rpcidmapdなどはoffにしていても問題ないでしょう。また、bluetoothのデバイスを使わないのであれば、bluetoothやhiddサービスも起動を停止してしまって問題ないはずです。(サービスの起動設定をoffにする際には、まず後述する「その場でサービスを停止する」で述べる方法でサービスを止めてみて、実際に使用に問題ないか確認しておから行うことをお勧めします)
特定のサービスの起動設定を確認するには、「--list」オプションの後ろにサービス名を指定してください。
# chkconfig --list サービス名
これらの起動設定は、PS3を再起動するなど、次にシステムのランレベルを変更したときに反映されます。現在走っているサービスをその場で停止したい場合は、次のようなコマンドラインを実行してください。
# /etc/rc.d/init.d/サービス名 stop
逆に、デフォルトではあがってないサービス、例えばWebサーバ(httpd)などを起動するように設定したい場合、コマンドラインから次のように入力します。
# chkconfig サービス名 on
現在起動されていないサービスをその場で起動したい場合は、次のようなコマンドラインを実行してください。
# /etc/rc.d/init.d/サービス名 start
ある特定のランレベルについてのみサービス起動の設定を変更したい場合、「--level ランレベル」のようにオプションを指定します。例えば、次の例ではランレベル3の場合のbluetoothサービスの起動を停止しています。
# chkconfig --level 3 bluetooth off
